坊っちゃん

Source text: 青空文庫 Pitch accent analysis: akusento parser
Legend
Atamadaka
Heiban
Nakadaka
Odaka
Kifuku
Accent drop
Devoiced
Rules applied
* Patterns are assigned based on the lexical pitch accent.
Rendered chapter

学校がっこう宿直しゅくちょく職員しょいんかわこれあかシャツ例外れいがいこの両人りょうにん当然とうぜん義務まぬたら奏任そうにん待遇いぐうから面白おもし月給げっきゅうさん時間じかんそれ宿直しゅくちょくなんて公平うへい勝手かって規則そくこしらえそれあたまえいううなかおいるあんなずう出来これては大分だいぶ不平ふへい山嵐やまらしよるくら一人不平ふへいならってじゃそう一人だって二人だってただならとお山嵐やまらしmightイトisrightイトいう英語えいご説諭つゆくわだか要領ようりょないからたら強者きょうしゃ権利んり意味強者きょうしゃ権利んりらいならむかからいるいまさら山嵐やまから講釈うしゃくても強者きょうしゃ権利んり宿直しゅくちょべつ問題んだいぬきあかシャツ強者きょうしゃんて承知しょうする議論ろん議論ろんこの宿直しゅくちょくいよおれまわ一体いったい疳性んしょうから夜具蒲団とん自分じぶんうな心持こころもない小供こどもから友達ともだちとまんどらい友達ともだちなら学校がっこう宿直しゅくちょくなおさらけれどこれ40よんじゅえんなら仕方かた我慢まん

教師きょうし生徒いとしまっとで一人随分いぶん宿直しゅちょく部屋べや教場きょうじょう裏手うらて寄宿しゅしゃ西ずれ一室いっちょっといっ西日にしびまともってたたまない田舎いなかだけても気長きながもん生徒いとまかない晩飯ばんめしあんなあれあばられそれ晩飯ばんめし四時よじ片付かたしまから豪傑ごうけつちがからないちょっと温泉おんせん宿直しゅくちょくことかしらこうくねんじゅう禁錮んこ同様どうよう憂目うきめ我慢まん出来もんじゃはじ学校がっこう当直とうちょくちょっと用達よう小使づかいみょ自分じぶんまわおもただおれ小使づかいちょっとくるからじゃ温泉おんせんいるっさと出掛でかあか手拭ぐい宿わす残念ざん今日んにち先方せんぽう

それからなりたりいっようやく日暮ひぐれから汽車しゃ古町こまち停車ていしゃ学校がっこうこれから四丁んちょうあるきからぬきぬきこれからこの汽車しゃ温泉おんせん計画けいかくだろういそあしやっおれかおからちょっと挨拶いさつするぬき今日んにち宿直しゅくちょくかっ真面目まじめかっもん時間じかんおれむか今夜んやはじ宿直しゅくちょく苦労ろうさまれいじゃ校長こうちょうんかまがりく言葉こと使おれから宿直しゅくちょく宿直しゅくちょくからこれからとまかにとまあるきまちかど今度んど山嵐やまらしうもとこあるかなら。「きみ宿直しゅくちょくじゃから宿直しゅくちょくたら、「宿直しゅくちょく無暗やみあるくな都合ごうじゃ。「都合ごうあるかない都合ごう威張。「きみずぼら校長こうちょう教頭きょうとう出逢面倒めん山嵐やまらし似合にあないから校長こうちょうたった散歩さんぽ宿直しゅくちょくでしょう校長こうちょうおれ散歩さんぽ面倒めんどうからっさと学校がっこう

それからくれるくれから時間じかんかり小使づかい宿直しゅちょく部屋べやはなそれからられまでもはい寝巻ねまき着換きが蚊帳かやあか毛布っとしり仰向あおむおれとんとしり小供こどもから小川町おがまち下宿しゅ時分じぶん階下いか法律ほうりつ学校っこう書生しょせい苦情くじょう法律ほうりつ書生しょせいんて達者たっしゃながからんどんおれじゃ下宿しゅ建築けん粗末まつなん掛かなら下宿しゅ掛かへこやっこの宿直しゅちょく部屋べやかいじゃからくらてもかまないなるべくいきたおないうな心持こころもないああ愉快かいだか両足りょうあらざらのみからこいつおど23度にさんど毛布っとするらざらあたきゅうじゅろっしょじゅうさんしょしりちゃへそとこまで――いよおど早速さっそく毛布っとっとうしほう蒲団とんからバッタろくじゅ正体しょうたいない多少たしょう気味るかっバッタ相場そうばまったらきゅうバッタおどろかしいきなりくら23度にさんどたた相手あいちいからいきわり利目きめ仕方かたからまた布団とんすわ煤掃はきまるたたみように近辺んぺん無暗やみバッタおどくらいきからおれあたはなさきたりかっするかおくらから一生いっしょう懸命んめいたた忌々いまいまくらてもかるさき蚊帳かやからしも手答たえバッタたたまま蚊帳かやつらいるどうもないようや30さんじゅっぷんかりバッタ退治いじほうきバッタ死骸しがい小使づかいからかももんバッタとくぬけわたしぞん弁解べんかいぞんほうき椽側えんがわほうたら小使づかいおそほうき

おれ早速さっそく寄宿しゅせい三人さんにんかり総代そうだいする六人にん六人にんだろう十人じゅうにんだろう寝巻ねまきままうでくり談判んぱんはじ

んでバッタんかおれ

バッタ真先まっ一人いっこの学校がっこうじゃ校長こうちょうかりじゃ生徒いとまでまがりく言葉こと使だろう

バッタけりゃ生憎あいにくしまっ一匹いっないまた小使づかい、「っきバッタ、「掃溜はきだめしまいひろまいしょ。「ひろうと小使づかいはせやがて半紙んしじゅっかりうもどく生憎あいにくこれあたなりたらっとひろまい小使づかいまで馬鹿おれバッタ生徒いとバッタこれきなたいバッタないうと一番ばんひだりかおまるそりゃイナゴなま意気いきおれ。「篦棒べらぼうイナゴバッタおないち先生せんつらまえ菜飯めし田楽でんがくよりもんじゃあべこべやっ菜飯ちがつまで使

イナゴバッタおれおれバッタ

だれ

イナゴとこじゃけれ大方おおかた一人はいりじゃ

馬鹿バッタ一人はいりなんて――バッタはいりたまる。――こんないたずら

れん説明せつめいしよう

奴等つら自分じぶん自分じぶんくらいならてんで証拠しょうこがらけれつもり図太ずぶおれって中学ちゅうがく時分じぶんいたずらかれ尻込しりするうな卑怯きょいちかっきまてるおれんぞくらいたずらって潔白けっぱくらいならはじからいたずらんかやるいたずらもんからいたずら心持こころも出来いたずらめんこうなんて下劣げれつ根性んじょう流行てるかねめん連中れんじゅうみんなこんな奴等つら卒業そつぎょうてやる仕事しごと相違そうい全体ぜんたい中学校ちゅうっこういってる学校がっこういっ胡魔化ごませこせなま意気いきわるたずらそうきな卒業そつぎょう教育きょういくかんはなない雑兵ぞうひょう

おれこんな了見りょうけん奴等つら談判んぱん胸糞むなから、「そんなわれきゃ中学校ちゅうっこういっ上品じょうぼん下品区別べつ出来ない六人にんぱなやっおれ言葉こと様子ようあまり上品じょうじゃこここいりも上品じょうつもり六人にん悠々ゆう上部うわべ教師きょうしおれよっぽどらくいるだけおれ到底とうていこれほど度胸きょう

それからまたいっよこたらっき騒動うどう蚊帳かやんぶんいる手燭てしょ一匹いっなんて面倒めん出来ないから釣手つりてはずたた部屋へやよこたて十文字じゅうんじふるというほどさんいっ少々しょうしょうなかなかられない時計とけいじゅうかんみる厄介っかいとこ一体いったい中学ちゅうがく先生せんなんてこんな相手あいなら先生せん品切しなぎないよっぽど辛防しんぼう朴念仁ぼくんじんだろうおれ到底とうていやりないそれなんて見上みあげた教育きょういく身分ぶんさん人間にんげんたっいまあんな世話別段べつだん難有ありがともおもなかっこう一人遠国えんごみるはじあの親切んせつ越後ちご笹飴ささあめけれざわざ越後ちごまでやっ価値充分じゅうおれ真直まっ気性しょうほめおれりも本人んにん立派りっぱ人間にんげんだか

かんががら突然とつぜんおれあたまんじゅう3人さんかいっこほどどんと拍子ひょう床板ゆかいたみなする足音あし比例ひれいきなときおれ何事なにごとがっおど途端とたんっき意趣返いしゅ生徒いとあばれ手前てまえるかっしまわないもん手前てまたちおぼえだろう本来んらいならから後悔うかいあや本筋ほんすじたといあやまないでも静粛せいしゅいるそれこの寄宿しゅしゃぶたおき気狂ちがいじ真似まね大抵たいてい寝巻ねまきまま宿直しゅちょく部屋べや楷子段はしごだん三股みつまたかいおどする不思議しぎいまあたまかにたばたあばきゅうしずまり人声とごえころか足音あしなくこれみょンプでにから判然はんぜんわかない人気とけ様子ようすれるひがから西つら廊下ろうかねずみ一匹いっない廊下ろうかはずれからきわあかうもおれ小供こどもから夢中ゆめわか寝言ねごとわらわれじゅうさんダイヤンドひろばんむくダイヤンド非常ひじょういきくらいその三日みっかかりうちじゅうわらぐさいによるかもないかにあばれちが廊下ろうか真中まんなかかんがいるはずれひゃくじゅうさんんじゅう3人さんかたまっなくうに拍子ひょう一同いち床板ゆかいたじゃやっ事実じつしろだぞこっけんらい廊下ろうかはせおれみちはずれかり目標ひょうおれはせ二間にけん廊下ろうか真中まんなかきな向脛むかすねあたあいだ身体からだほうこん畜生しょけらないないじれっから一本いっあしたら足音あし人声とごえしずまりもりいるくら人間にんげん卑怯きょだってこんなに卑怯きょ出来じゃまるでぶたこういるきずりあやまやるここ寝室しんじゅう検査んさひらないじょうあるくえあるけっひらない今度んどむこあわ北側たがわこころひらないやっ同然どうぜんおれ焦慮しょうりょまたひがしはずれとき足拍子あしびょうしはじまっこの野郎もう東西とうそうおうおれ馬鹿ばかするわかない正直しょう白状くじょうしまおれ勇気うき割合わりあい智慧ないこんなさっわかないわかないけれどけっけるつもりこのてはおれかおかか江戸えど意気地きじ残念ざん宿直しゅくちょく鼻垂はなた小僧からかよう仕方かたから寝入ねいおもちゃ一生いっしょう名折なおこれ旗本はたもと旗本はたもと清和せいわ多田ただ満仲んじゅう後裔こうえいこんな土百姓びゃしょうまれからちが智慧ちえとこわかないたってける正直しょうからわかないじゅう正直しょうないかんみろ今夜中こんやちゅうなけれなけれってあさっなけれ下宿しゅから弁当べんまでここおれ決心っしんから廊下ろうか真中まんなかあぐらあけんぶんけれどなんともかっっき向脛むこうずねみるだからぬらするだろうんかけれ勝手かってそのうち最前さいぜんとうとしまっだかさわおぼえしまっおれすわ右側みぎがわ半分はんぶんあい生徒いと二人たりおれいるおれ正気しょうきはっと途端とたんおれはなさき生徒いと力任からいとそいつ仰向あおむけ一人ちょっと狼狽ろうばいとこびか23度にさんどこづきたらあっけさせおれ部屋まで弱虫むしとうあけいる

おれ宿直しゅちょく部屋べや詰問つもんはじぶたてもぶたからこまでも了見りょうけんけっ白状くじょうないそのうち一人二人だんかいから宿直しゅちょく部屋べやあつくるみんなねむうにぶたはらいる奴等つら一晩とばんらいそんなおとあら議論ろんやっだれない

おれ50ごじゅうにんまり相手あいいち時間じかんかりおし問答んどうひょっぬきやっから小使づかい学校がっこう騒動うどうありってざわざこれ校長こうちょうなんて意気地きじなさそれから中学校ちゅうっこう小使づかいなんぞ

校長こうちょうとおおれ説明せつめい生徒いと言草いいぐさちょっと処分しょぶんするいままで学校がっこうかおあら朝飯あさめしない時間じかんないから寄宿しゅせいみんな放免ほうめん手温てぬおれ即席せき寄宿しゅせいこととく退校たいこうしまうこんな悠長うちょうから生徒いと宿直しゅちょいん馬鹿ばかそのうえおれむか心配しんぱいしょ今日んにち授業じゅぎょうおよからおれこう。「いえ心配しんぱいじゃありこんな毎晩いばんてものちあいだ心配しんぱいにゃなり授業じゅぎょうやり一晩とばんらい授業じゅぎょう出来ないらいなら頂戴ちょうだい月給げっきゅう学校がっこう割戻わりもどし校長こうちょうらくおれかおつめかお大分だいぶはれ注意ちゅういなるほどだか少々しょうしょうおもたいするそのうえいちめんよっ相違そういおれ顔中かおじゅうりぼりがらかおくらってかにから授業じゅぎょう校長こうちょうわらがら大分だいぶ元気んきじゃあるひやだろう