杜子春

Source text: 青空文庫 Pitch accent analysis: akusento parser
Legend
Atamadaka
Heiban
Nakadaka
Odaka
Kifuku
Accent drop
Devoiced
Rules applied
* Patterns are assigned based on the lexical pitch accent.
Rendered chapter

まえかん

片目かためすがめ老人ろうじん子春しゅんおないかけ勿論ろんその洛陽よう西にしほそかすみいる三日月みかづきなががらぼんたた

わたしわたし今夜んやとこうしよう

それ可哀かわいおれおしこの夕日ゆうひまえたらそのあたとこ夜中よなっとくるまいっぱい――」

老人ろうじんここいか子春しゅんきゅうげてその言葉ことさえぎ

いやかねいら

かねいらない贅沢ぜいうとうしまっ

老人ろうじんいぶかがらじっと子春しゅんかおつめ

贅沢ぜいじゃあり人間にんげんいう愛想あい

子春しゅん不平ふへいかおがら突慳貪んどんこう

それ面白おもしまた人間にんげん愛想あい?」

人間にんげんみな薄情はくじょうわたし大金持おおがもち世辞せじ追従ついしょうけれど一旦いったん貧乏んぼう御覧ごらんやさしいかおそんなかんえるたといもういち大金持おおがもちとこなんにもないような

老人ろうじん子春しゅん言葉こときゅうやにやわら

いやまえ似合にあ感心かんしんものおとこれ貧乏んぼうらかくらつもり

子春しゅんちょいとためらいおもったうったように老人ろうじんかおがら

それわたし出来できからわたし弟子仙術んじゅつ修業しゅぎょういいえてはいけ道徳どうとく仙人せんでしょう仙人せんけれ一夜わたし天下んか大金持おおがもちする出来ないはずうかわたし先生せん不思議しぎ仙術んじゅつおしくだ

老人ろうじんまま何事なにごとかんいるやがてまたにっわらがら

にもおれ峨眉山さんいる鉄冠子てっいう仙人せんはじまえかおこかものかりだったからまで大金持おおがもちてやっそれほど仙人せんなりけれおれ弟子とりこころくれ

子春しゅんよろよろこないあり老人ろうじん言葉ことおわないうち大地いちひたい何度んど鉄冠子てっんし時宜

いや御礼おれいもらくらおれ弟子とこ立派りっぱ仙人せんないまえ次第だいまるから。――もかくもおれいっしょ峨眉山さんさいわいここ竹杖たけづえ一本っぽんいる早速さっそこれ一飛わた

鉄冠子てっんしそこ青竹あおだけ一本っぽんひろ咒文じゅもんとながら子春しゅんいっしょそのたけうにまたがする不思議しぎあり竹杖たけづえたちまりゅうにいき大空おお夕空ゆうぞら峨眉山さん方角ほうが

子春しゅんつぶしがらおそ見下みくだ山々やま夕明ゆうそこかりあの洛陽ようみやこ西にし、(とうかすみでしょうさがあたそのうち鉄冠子てっんしかぜらかにうた

北海ほっかいあそくれ蒼梧うご

袖裏しゅうり青蛇せいだ胆気んき

たび岳陽くよう

朗吟ろうぎん洞庭湖どういこ